噂の検証

「痩せる！」と言われている噂の真相！

「指にテープを巻くと痩せる！」「温泉に入ると痩せる！」など、痩せることに関する噂はあとを絶ちません。果たしてこれらの噂は本当なのでしょうか？


（１）ゲルマニウム温泉に手足を２０分浸けると部分痩せが可能！？
　ただのお湯よりも様々なミネラル成分が含まれているお湯の方が体内深部の温度は上昇し易いことがわかっています。ただし入浴自体の消費カロリーは少なく、ゲルマニウムと言っても入るだけで痩せるものではないと思われます。体脂肪も入浴だけでは減りません。


（２）指にテープを巻くと痩せる！？
「足の親指に人差し指を重ねてテープで巻いて、２時間おいておいたら、足が細くなる」など、テーピングによるダイエット法をよく耳にします。
　しかし現在、医学的にはテーピングによって痩せることは証明されていないようです。場合によっては、「指のツボ」という東洋医学の見地から、何らかの効果があるのかも知れませんが、目に見える効果が報告された例はないようです。


（３）タバコを吸うと痩せる！？
　タバコを吸うと食欲がなくなり、痩せると言われていますが、実際にはタバコには意外と食欲減退作用は少ないようです。
　タバコを吸っている間は「吸いたい」という欲求が満たされるため、ひとまず空腹を紛らわすことはできますが、これはタバコに限らず、なにか好きなことに集中しても同様の効果は得られるようです。


（４）部分やせ関連あれこれ
�@ 部分やせしたいところをマッサージする方法
　脂肪は基本的に脂肪分解を促進するホルモン｢ノルアドレナリン｣が、脳からの指令で分泌されることで分解するものであり、マッサージや揉み出すことでその部分の脂肪が分解・減少することはありません。マッサージで脂肪をしぼり出すためには、脂肪を押し潰す程の力を加えなければならず、激しい出血、炎症を起こしてしまうことになります。ただし、マッサージで血行が良くなり、むくみが取れることで一時的にその部分のサイズが下がることはあります。

�A ラップを巻く方法
　ラップを巻くことで、その部分から汗とともに脂肪を排出してしまおうというものですが、これは実は全く部分やせはしないとのこと。汗は、蒸発することで熱を逃がすためにかくので、成分の９９％以上が水分で、脂肪は含まれていません。その上、ラップを巻いて汗が蒸発しにくくなると、体温が上昇しつづけ、脱水症状や、熱射病と同じ症状を引き起こす可能性もあります。

�B 腹筋運動、ダンベル運動など、その部分の筋肉を使って運動する方法
　そもそも分解された脂肪を燃焼させるには「有酸素運動」が有効ですが、腹筋運動やダンベル運動は通常の方法では「無酸素運動」になってしまい脂肪分解には効率的とはいえません。また、例えばお腹の部分やせをめざす腹筋運動の場合、腹筋がエネルギーを必要とする状態になっても、脳からの指令によって、脂肪は全身で分解されます。そのため、腹部だけで局所的に脂肪が分解されることはありません。
　ちなみに脂肪燃焼に効率的な有酸素運動としては早歩きやジョギング、水泳があります。

�C やせたい部分に遠赤外線をあてる方法
　遠赤外線にはあてた部分の奥から体を温める特徴がありますが、この力には脂肪を分解させるほどの力はなく、部分やせはしません。遠赤外線サウナで体重が減量するのは、主に発汗によるもので、水分を補給することですぐに元に戻ってしまいます。