部分やせ

部分やせダイエットを成功させる方法

　ダイエットを始めたはいいけれど、やせたかった部分は変わらずに他の部分がやせたため、スタイルが悪くなってしまうということもあります。
　20〜30代の女性への部分やせに関する調査では、ほとんどの人が挑戦して失敗しているそうです。

　女性の体には脂肪がつきやすい順序（お尻・腰ーお腹ーバストの下ー太ももー首・二の腕ーふくらはぎーあご）があり、血管の太さと各部分の運動量に関係があります。血管が太い場所では、脂肪の合成が活発に行なわれています。身体についた脂肪はつき始めた所から落ちていくので、ダイエットを継続していれば、いずれ気になる部分もやせることにはなるのですが、途中経過として肝心の部分がやせず、他の部分がやせたりすることでかえってバランスが悪くなってしまうと、ダイエットの途中で挫折してしまう人が続出するわけです。

　ただし、ダイエットを継続していても、思うようにやせたい部分がやせないこともあります。むくみが慢性化して細くならない「水太り」などの場合がこれにあたります。血液中の異物処理を行なうリンパ管の機能が低下すると、滞った水分が細胞間に留まるためむくみが起こります。
　また、塩分を過剰摂取すると血液中の塩分濃度が増加し、それを薄めようとして血管内の水分が増えてむくみが出ます。これにダイエトによるタンパク質の摂取量の減少が加わると、むくみが慢性化することになります。
　筋肉量が多い筋肉太りの場合も部分やせしにくいケースがあります。筋肉太りは速筋という筋肉が多い体質に見られ、肩・腕・太ももで起こりやすくなります。速筋は瞬間的にパワーを必要とする運動や労働で太くなり、定期的に続けている間は筋肉が活動した分エネルギーが消費されるので、脂肪は蓄積されにくいのですが、筋肉が太くなると消費されるエネルギーが多くなるため、栄養を送る毛細血管の数が増えて血液量が多くなります。その状態で運動量が減ると、筋肉量が徐々に減少して消費エネルギーも減ります。しかし、一旦増えた毛細血管はすぐには減少しないので、栄養は同じように送られます。したがって、運動をやめた後に運動していた時と同量の食事をしてしまうと、栄養過多になって脂肪が蓄積されて太ることになります。
　骨盤が開いていることが原因の骨格太りの場合も痩せにくい状態といえます。日常生活での姿勢が悪いと骨盤が歪み、脚の付け根部分と尾骨までの距離が広がって、両脚の付け根が離れてしまいます。そうなると、内臓が下がって骨盤の中に落ち込み、内臓に押される形で骨盤が広がりウエストのくびれがなくって、お腹や下半身が太って見えるのです。女性の場合、ブラジャーの締めつけによって胸郭が圧迫されて骨格太りが起こる可能性もあります。
　これらのケースのように、自分の体質を正しく認識することで、適切なダイエット手法をおこなうことが可能となります。タイプ別では次のように分かれ、それぞれの対処法があります。

●水太りタイプ
・夕方靴がきつい・水がたくさん飲めない・1回の尿量が少ない・貧血気味・足先が冷たい
■手足の末端をストレッチマッサージ（脚の中心から両側に水分をしごき出すように揉む）で血液やリンパ液の流れを良くする・1分間屈伸運動をする・塩分を減らしタンパク質を多く摂る

●筋肉太りタイプ
・以前運動部に所属・1キロのダンベルを10回持ち上げられる・2〜3時間の立ち仕事が余裕でできる・運動のチャンスがない・お尻や脚がドッシリしている・見かけより体重がある
■運動量と食事量のバランスをとる・ダンベル（1〜2キロ）をゆっくりと上げて降ろす（左右15回×3セットで腕のひねりが大切）・ダンベルを持ってかかとの上げ下げをする（15回×3セット）

●骨格太りタイプ
・下半身が冷えやすい・腰痛がある・O脚である・前屈しにくい・姿勢が悪い・肩こりが激しい
■姿勢を正すことが大切・常に背筋を真っ直ぐ伸ばす・左右のバランスを考える・両膝の間に厚紙を挟み、ゆっくりと膝を曲げ伸ばす・足先を少し上げ、膝下と太ももをゴムバンドで巻き屈伸運動・女性の場合、ブラジャー選びは専門家に見てもらう
株式会社ワコール宣伝部の萩原みゆきさんは、「多くの女性が自分の思い込みでブラジャーのサイズを選んでいる。本当に正しいサイズを採寸・試着することが大切。」と語っている。まず、サイズを正確に測り、胴体やバストの形・肉質を考えとフィッティングする。

ブラジャー選び6つのポイント
　肩ひもの長さ・前の中心の開き具合は指1本入る程度・アンダーバストがぴったり合っている・カップがくいこんだり余っていない・脇が浮いたりくいこんでいない・ホックの位置が肩甲骨の下に納まる